おそうじ日記

国際海岸清掃in御前崎・浜岡砂丘🐢

2025.09.09
参加者数: 52人
ごみの重量: 67kg

皆さん、こんにちは。代表の福田です。

当日の様子をレポートする前に、まずは本活動の実施概要についてご説明させてください。

国際海岸清掃(ICC)とは?
全米一の海洋自然保護団体「オーシャン・コンサバンシー」の主催で始まった世界最大規模の海岸クリーンアップキャンペーンで、世界中で同時期(9〜10月)に実施しています。このキャンペーンに、私たちのパートナー企業である日本コカ・コーラ株式会社ならびにコカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社が毎年、参加しており、その企画・運営を私たちグリーンバードがサポートしております。

実施会場は毎年変わり、全国有数のお茶の産地であり、豊かな自然と水資源に恵まれた地域である御前崎市と日本コカ・コーラが連携協定を締結していることから、今年の開催場所は静岡県・御前崎市の“浜岡砂丘”となりました。

🏖浜岡砂丘ってどんな所?
「浜岡原発」で知ってる方も多いかと思いますが、静岡県の最南端に位置しており、日本三大砂丘の一つに挙げられる浜岡砂丘は、約30kmに続く太平洋側最大級の砂丘です。浜岡砂丘も含めて御前崎は、サーフィンの人気スポットと知られるほか、国の天然記念物であり絶滅危惧種でもある「アカウミガメ🐢」が産卵する貴重な場所です。

御前崎では昨年、16頭が産卵し、873頭の赤ちゃんガメがふ化しました。
御前崎のウミガメ保護活動について詳しくは以下のリンクをご参照ください!
https://www.city.omaezaki.shizuoka.jp/soshiki/shakaikyoiku/bunka/omaezakinoumigame/omaezakinoumigame.html

ウミガメは産卵地への「回帰性」が高く、 一度安全に産卵できた場所に何十年も戻り続ける習性があります。 つまり、ウミガメが「ここは安全な砂浜だ!」と認識すれば、継続的に産卵に訪れるのです。 ウミガメにとって安全な砂浜か否かを判断する上で重要なのが、砂浜・海岸の環境です。 残念ながら浜岡砂丘にも多くのゴミが日本各地・海外から漂着しています。

さて、前段が長くなってしまいましたが、当日の様子をご紹介します!
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前日は日本列島に直撃した台風15号の影響により、静岡県内も大きな被害を受けました。
ギリギリまで開催可否について天気予報と睨めっこ状態でしたが、なんとか台風も過ぎ去り、
当日は台風一過、9月に入っているにも関わらず熱中症警戒アラートが出る猛暑日の中での開催となりました。

また、これまでのICCはコカ・コーラの社員の皆さまが中心となって活動しておりましたが、
今年は初めて一般の方の参加も受け入れました。御前崎市役所に周知・呼び掛けにご協力頂き、
地元の小学校やビーチクリーン団体、地域住民の方々など52人もの方にご参加頂きました!

まずは開会式。コカ・コーラ ボトラーズの藤久保さん、御前崎市 社会教育課の清水さん、
OMAEZAKI BEACH CLEANUP 代表の中山さんにご挨拶頂きました。

その後、みんなで海岸へ移動します。・・・”移動”なんて言葉で済ましてはいけなかった💦
海岸に行くためには、この砂の山を越えなくてはならないのです🔥

この登り坂の道中にもマイクロプラスチックが沢山、散乱していました。。
それを拾いながらようやく海岸へ到着。

御前崎市役所の方から開始前に「昨日の台風の影響でゴミが流されてしまい、ゴミが少ないんです。」と。それは良いことなんだけど、ちょっと残念だな〜と思いながら海岸を見渡すと「!?」ゴミは辺り一面に散乱している??

これは普段に比べて「少ない」だけであって、神奈川の海岸などに比べたら何倍ものゴミの量です。
役所の方は「私たちの感覚がもう鈍ってますね〜笑」と。これで少ない方なのか・・・。
ということで拾い甲斐は充分!皆さん、炎天下にも関わらず、元気にゴミを拾っていきます。

活動中にウミガメ保護監視員の曽根さんが、
海に落ちている木の枝を指差しながら、こんなことを教えてくれました。

「この一帯でウミガメの赤ちゃんは孵化して、海岸を目指して必死に歩いていく。
でもこの枝が妨げとなって前に進めなくなり、海に辿り着けずに命を落としてしまう。
ポイ捨てゴミに加えて、この木の枝の漂着も解決策がなく深刻な問題なんです。」と。

普段のビーチクリーンの際に「枝は拾わず、ゴミだけで大丈夫です」と呼び掛けていましたが、
ウミガメの産卵地においては、枝を拾うことも重要な活動であると学びました。

当日は曽根さん以外にもウミガメ保護監視員の方々にご参加頂きましたが、
こうした方たちの日々の努力により、ウミガメが毎年この地で産卵できているのです。

ちなみに御前崎市には市独自の“ウミガメ保護マニュアル”というものが存在します!
https://www.city.omaezaki.shizuoka.jp/material/files/group/26/turtle_omaezaki_protection_manual.pdf

地元の御前崎小学校の先生と生徒さんたちも参加してくれました。
御前崎小学校では児童たちがウミガメを保護・飼育し、
大きくなると海へと放流するという取り組みを、なんと“1977年”から続けているそうです👀!

参考記事↓
https://www.asahi.com/articles/AST6F3VDST6FUTPB003M.html

また、今回拾ったプラスチックごみはアートなどの材料に活用するんだ〜と教えてくれました。
どんな作品に生まれ変わるのか楽しみにしていますね!

地元のビーチクリーン団体「OMAEZAKI BEACH CLEANUP」さんは、
毎月1回の活動を行っていますが、あえて実施場所は固定せず、
自分たちで海岸の様子を見たり、地域住民からの声を聞いた上で、
その時にゴミが多く漂着しているエリアを決めて活動しているそうです!
読者の皆さん。機会があれば是非、ご参加ください〜!

こうして活動は無事に終了し、みんなで記念撮影📷
(おまえざき〜の”き”で笑顔をキープしてパシャリ)

と、ここでゴミ拾いは終わりではありません。
砂の山を登ったということは、帰りもまた山を登らなくてはなりません。。
もうひと踏ん張り!と皆んなで砂の山を登り、ゴールを目指します。

ゴール地点に戻るとコーラの皆さんがドリンクを用意してくれてました!
空っからの喉をアクエリアスが潤してくれる〜!

閉会式の際に参加者の皆さんにこんな質問をしました。
「このペットボトル、なぜ捨てる際にラベルとキャップを分別しないといけないのか」
すると参加者の中から正解が聞こえてきました。
ボトル・ラベル・キャップ、プラスチックでも素材が異なるため、そのままではリサイクルできない!
意外にもこの事実は知られていないんです。この日記を読んでる皆さんは知ってましたか?

最後にトラックに大量のゴミを積んで、活動は終了。
今回拾ったゴミの総重量は「67kg」
これでも少ないという事実が信じられない👀!

ウミガメが絶滅危惧種となった原因は、紛れもなく私たち人間にあります。
ウミガメに限らず、海に生息する多くの生き物たちが、いま生態系の危機にさらされています。
だからこそ、私たち一人ひとりが海を守る意識を持ち、日々の行動を変えていくことが求められているのです。

今年も御前崎ではウミガメの産卵が確認されました。
何年、何十年先までウミガメが御前崎で産卵できるように、
私たちグリーンバードも微力ながらも貢献していけたらと思います。

ご参加頂いた皆さん、誠にありがとうございました🐢!